導入のポイント
入院支援センターの大事な目的である「円滑な入退院のためのスクリーニング・支援」に時間を割くためにも、理解度の高い患者さんに「ポケさぽ」をご案内。
初めての入院の方も多い婦人科では、「なんどでも入院説明を見返せる」というニーズが高い。その要望を、ぽけさぽが解決。
メッセージで問い合わせできるという安心感を患者さんに提供しつつ、入院案内の時間を短縮し、電話のお問い合わせも減少。
お客様情報
社会医療法人財団 石心会(川崎幸病院)患者支援センター
https://saiwaihp.jp/hospital/visit/medical_support/support.php
患者支援センター副センター長 橋本 理恵子 様
ー 石心会 川崎幸病院様の入院支援センターについて、教えてください。
石心会 川崎幸病院の入院支援センターは、患者支援センターという大きな組織の中にあります。患者支援センターは、入院から退院までを支える組織として、入院支援センターのほかに、地域医療連携室、医療相談科、入退院支援科、病床管理課で構成されています。
入院支援センターは、特に入院の案内部分に特化した部署で、看護師、医療ソーシャルワーカー、事務、薬剤師といった職種で構成されています。
ー 患者支援センターおよび入院支援センターについて、貴院ならではの特徴はありますか?
わたしたち石心会は、外来機能と入院機能を分離して運営しています。
外来機能を川崎幸クリニックと第二川崎幸クリニック、さいわい鹿島田クリニック、川崎クリニックが担い、入院機能を川崎幸病院が担っています。
クリニックと病院をつなぐ組織として、石心会に直接所属する形で患者支援センターは位置づけられています。
ー 入院支援センターの主な業務を教えていただけますか?
主な業務は「患者さんが入院するにあたって必要なことを説明すること」と、「患者さんの円滑な退院のためのスクリーニングをすること」の2つです。
入院にあたって必要な説明では、
必要な荷物、書類
必要な金額
治療内容
などをお話しします。
円滑な退院のためのスクリーニングでは、
身体機能
食事の介助
介護が必要
病気の症状
経済的な状況
などの項目を質問しています。
スクリーニング後退院支援を行うのは、入院支援センターで入院案内する患者さんの中の15%前後ほどです。
ー ポケさぽ導入の経緯を教えて下さい。
私たちの業務で特に重要なのは、円滑な退院のためのスクリーニングです。
退院困難になりそうな方をどのようにスクリーニングし、どう病院スタッフに共有するかが業務の根幹にあります。
幅広い患者さんに、入院にあたって必要な説明を行います。一連の説明の流れの中で、スクリーニングを実施していきます。
説明していく中で私たちが時間をかける必要があると思っているのは、説明への理解が足りない方や、入退院のための支援が必要な患者さんです。
同時に、十分理解でき、支援の必要のない患者さんにも、適した説明が必要です。
そういった理解度もあり、入退院が円滑にできる患者に適切な説明を行えるシステムが、ポケさぽでした。それが導入の経緯です。
ー 婦人科からスモールスタートした理由を教えていただけますか?
開始する診療科を選定するにあたって、1ヶ月ほどアンケートを実施しました。
LINEの利用の有無について調査を行いまして、利用率が一番高かったのが婦人科でした。
婦人科の医師は、ポケさぽでの入院案内について理解がありました。加えて、婦人科入院患者は必ず入院支援センターを利用するという業務フローになっていたのも、大きな理由です。
実際にスタートして、婦人科の患者さんの約75%の方にポケさぽをご利用いただいています。
ー 婦人科に導入してみて、起こった変化はありますか?
婦人科の患者さんへの入院案内の時間は、かなり短縮されました。
合わせて、説明時間を短縮できたことで、入院支援センターの混雑も解消することができました。
時間短縮には、運用の工夫が必要でした。
導入直後は、入院支援センターに来てからQRコードの読み込みをしていただいていたため、登録に時間がかかっていました。
運用を変更し、入院支援センターに足を運ぶ前に、外来側で登録QRコードを配布する運用に切り替えました。
そうすることで、患者さんのタイミングで、先にQRコードを読み込んでいただけるので、入院支援センターでの案内時間を短くすることができました。
ー 患者さんの様子はいかがですか?
婦人科の患者さんは初めての入院という方が少なくなく、「入院案内の細かい部分を、あとからゆっくり確認したい」という声がありました。
また、患者さんは外来やIC(インフォームド・コンセント)を終えられたあと、入院支援センターにいらっしゃるので、お疲れの方もいらっしゃいます。
そのような状況に対して、動画とメッセージで入院案内できるポケさぽは、患者のニーズを捉えていると思います。
ー 副次的な効果もあったと伺っていますが、教えていただけますか?
婦人科については、お問い合わせの電話の件数が減りました。
新型コロナウイルスの影響で、滞在時間を少なくするために、説明時間を短くしました。
その代わりに、入院支援センターの電話番号をお渡しして、わからない部分についてはいつでも質問に答えられる体制にしていました。
ポケさぽの導入によって、婦人科の患者さんからお電話をいただくことは少なくなりました。
ー 電話が減った分、メッセージでの問い合わせが大変ではないですか?
診療科を絞っているのもあって、メッセージでの問い合わせは1日0〜2件です。
連続して質問を送られた患者さんも過去にはいらっしゃいました。
しかし、それらの質問を電話で受け答えたと仮定して比較すると、メッセージのほうがスタッフの時間を柔軟に使えます。
患者さんもメッセージに返事が返ってくることで、安心感を得ている印象はあります。
ただ文字に残ってしまう分、私たちは慎重にお返事しています。
ー 今後の診療科の広げ方について、考えていらっしゃることはありますか?
徐々に、対象の診療科を増やしていこうと思っています。
メッセージでの問い合わせ件数が読めない部分もあり、診療科ごとに運用が異なる部分もあるので、ひとつひとつ広げていこうと考えています。
ー 最後に、どんな医療機関にポケさぽをおすすめしたいですか?
入院支援、入院案内で人手不足を感じている医療機関におすすめです。
患者自身がスマートフォンユーザーでなくても、ご家族の方が付き添われる診療科の患者さんにも、ポケさぽは機能すると思います。
加えて、産科や小児科の患者さんとは、とても相性が良いと思います。
ー お話を聞かせていただき、ありがとうございました。
ありがとうございました。
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