導入のポイント
立川病院では、患者数の増加と説明業務の負担が課題となり、待ち時間や説明不備によるクレームも発生していました。説明動画を用意したいとの声がスタッフから挙がっていました。費用や機能が同院に適していると判断し、ポケさぽの導入が決定。
ポケさぽの導入により、患者説明の時間を削減し、待ち時間短縮や患者の理解度向上に貢献。
患者からは「家でも動画が見られて便利」との声が寄せられ、スタッフからも「クレームが減った」との実感が出ている。
お客様情報
立川病院
病床数:450床
外来 師長 星野様、地域医療連携センター患者支援センター 主任 神山様、医療情報センター 課長 郡司様
立川病院の外観
ー ポケさぽ導入前に、患者説明で困っていたことはありますか?
立川病院は、他院やクリニックからの紹介も多く、内科、外科、一般的な検査数が増えています。検査や看護師の説明で患者さんにかなり待ち時間が生じていて、クレームにつながっていました。
患者さんへの説明時、患者さんも疲れてしまっていて説明がうまく伝わらず、絶飲食なのに食事をしてきてしまう、などのインシデントも発生していました。説明に時間をかけても、理解には繋がっていないと感じていました。
2023年12月に、入退院支援を専門で行う「患者支援センター」ができてから、状況は改善されていましたが、高齢な方たちへの説明でも難しく感じることもありました。皆さん患者支援センターにいらっしゃる前に、外来で色々と説明を聞いてこられて、そこから検査もして待ち時間もあります。最後に患者支援センターにいらした際に「さっきも同じことを説明された」というお声もいただくこともありました。
左 神山様、右 星野様
ー そういった課題感からポケさぽ導入を検討してくださったのですね。導入決定までの詳しい経緯を教えて下さい。
元々、病院スタッフから「説明用の動画がほしい」という要望がIT室(医療情報センター)にあがっていて、動画制作を検討していました。
作成したいのですが、かなり時間と手間がかかりますし、動画業者などに外注すると非常に高額です。どうしようかと思っていたところ、 国際モダンホスピタルショウでポケさぽを知りました。
サービス内容と価格面を含めて当院にあっていると思い、院内でデモを実施、導入に至りました。導入決定に関してはそこまで手間はかからなかったです。
医療情報センター 郡司様
ーいざ導入を決めて大変だったことはありますかですか?
事務的なことが慣れてなくて、自分たちの説明資料をPDF化する、などの作業が大変でしたね。また、現場のマネージャーの仕事をしながら導入を進めたので、なかなか確認事項のお返事ができないこともありました。
スタッフが多いので、コアメンバーを作って検討することにしたのですが、意見の集約が大変でした。スタッフの多さから、せっかく動画できたのに、その運用がなかなか決められなかったというのがありますね。
受付、医師事務作業補助者など、患者さんと最初の関わりをしてくれる人たちの業務をあまり増やさないで、 いかに患者さんに動画を見てもらうかというところの落とし所を見つけるのが大変でした。
看護師としてはこういうことをやってほしいんだけど、事務の方も自分たちの抱えている仕事もありますし。
ー 導入するにあたって、工夫したことはありますか?
先程の話と重複しますが、患者支援センターも外来もスタッフみんな動画を見てくれて、気になるところはすぐに指摘してくれました。なるべくみんなと一緒に考えようと思って声かけしていきました。
ー コンテンツ自体はどう感じていますか?
コンテンツに関しては本当にすごく内容が良くて、OPEReさんは私たちの意見をすぐ取り入れてくたり、提案もしたりしてくれました。いつも私たちが説明している内容が凝縮されたものが出来上がりました。
あとはやっぱり、家でも動画を見られるというのが最大のメリットだと思うので、そこも患者さんに理解していただけたと思います。
ー 導入してよかったことはございますか?
ポケさぽを利用した患者さんとご家族からの声を、ポケさぽ利用状況レポートとして毎月送っていただいています。レポートの中で、患者さんの声がダイレクトに掲載されていて、 看護師が喜ぶような嬉しいコメントが多いです。
動画を見てもらった患者さんから、「わかりやすかった」とか、「やっぱり家でも見られるのがありがたい」というお声も結構いただいています。
外来では、外来で働く看護師に対して、開始から1ヶ月ほどのころに一度アンケートを取りました。動画を見てくれた患者さんに関しては、説明の時間がぐっと減ったっていう意見がありました。体感的に、クレームが減ったなっていう印象があるという意見もありました。説明動画を見た後の患者さんには、口頭での説明を簡素化するなどの対応をしてくれているスタッフもいます。
今後は実際の患者さんの待ち時間がどれくらい減ったか、なども調査していく予定です。
ー 効果を実感していただけているのですね。
「やり方を変えれば、改善できる、自分たちで変えることができる」ということを示せたことがとても大きいです。今までは現場スタッフは忙しくて疲弊しきっていたし、 スタッフが少ないことが最大の原因と思っていたところがありました。
ー 今後、ポケさぽを使って展開していきたいことはありますか?
緊急入院にも展開しようと思っています。
また、当院の認知症疾患医療センターで、 軽度認知症の方への活用も考えています。アルツハイマー病の新しい治療薬が導入されてから多くの患者さんを受け入れていますが、同時に検査の説明に時間を割くのが難しくなってきています。
患者さんのご家族も若年の方が多いので、家でも繰り返し見てもらえる説明動画の導入も検討しています。
ー ポケさぽをおすすめするとしたら、どんな医療機関におすすめしたいですか。
当院と同じように、 待ち時間が長くて困っている病院におすすめしたいです。
検査説明において、食事をしてきてしまって来院しても検査が受けられなかった、などのインシデントを減らしたいところにも良いと思います。
― この度はお話を訊かせていただき、ありがとうございました。