株式会社OPERe と株式会社パースジャパンは、医療機関向けに提供する以下のサービスにおいて、2022年6月よりサービス連携しています(プレスリリース)。
パースジャパンが提供する「PERS Pay」:入院時のテレビ・冷蔵庫・Wi-Fi等の患者様直収日額レンタルサービス
OPEReが提供する「ポケさぽ」:動画とメッセージを使って患者説明を半自動化するサービス
サービス提携から約1年が経過し、医療機関様からのお問い合わせが増えてきたこのタイミングで、弊社からPERS Payの責任者のおふたりに、PERS Pay立ち上げの背景や狙いについて話を伺いました。
話を聞いた方
パースジャパン 事業戦略部 部長 坂川 節 様
パースジャパン 事業戦略部 マネージャー 髙西 正剛 様
質問者がOPERe、回答者が坂川様・髙西様のおふたりという形式で進めます。
ー お時間をいただき、ありがとうございます。今日はPERS Payおよび御社の床頭台にまつわるビジネスについてもお話を訊かせてください。
今日はよろしくお願いします!
ー まずパースジャパンといえば、床頭台の分野で業界TOPを走られてますが、現在医療機関様に提供している床頭台のサービスについて教えていただけますか?
床頭台というのは、こちらにあるように、入院病棟のベッドサイドに設置しているもののことを言います。
2022年の時点で多くの場合は、病棟にあるテレビカード販売機からテレビカードを購入して、床頭台に差し込むことで、
テレビ
冷蔵庫
などを利用することができます。
ー 1つ気になっていたのですが、パースジャパンのビジネスは、床頭台を軸に始まったのでしょうか。それとも、テレビカードを軸に始まったのでしょうか。
少し歴史を遡る必要があります。
もともと病室にテレビを置くという考えは、1964年の東京オリンピックが契機だったと言われています。
病室の患者様に東京オリンピックを見せたいという思いから、とある企業が「貸しテレビ」を始めました。
時を経て、弊社パースジャパンは1984年に創業しています。
このときは、病院向けコインタイマー式テレビのレンタル業務です。
質問に戻って回答すると、床頭台でもテレビカードでもなく、テレビをレンタルすることからビジネスが始まっています。
コインタイマー式テレビの事業拡大の上で、課題がありました。
それは大量の硬貨を回収しないといけないことです。患者様がテレビを視聴するために投入された硬貨を1台1台回って回収する必要がありました。
ここで登場したのがテレビカードです。
金銭を回収するという意味でいえば、テレビカード販売機はテレビ1台1台より効率よく業務を進めることができるため、それが弊社の事業拡大にも繋がりました。
ー テレビカードを用いた医療機関様および患者様へのサービス提供は順調にお見受けしますが、なにか課題などあったのでしょうか?
課題というよりは、以下の3つの大きな流れがありました。
新型コロナウイルスにより、入院のスタイルに変化があったこと
キャッシュレスの時流があったこと
医療機関様、弊社もサービスレベルをあげていきたいこと
ひとつずつお話します。
まず、新型コロナウイルスによる入院スタイルの変化についてです。
患者様のご家族が付き添えないことによって、患者様から病棟スタッフ様への依頼が増えているのが課題となっています。
テレビカードを販売機に買いに行くことやテレビカードを買うための現金の管理をするなど、細かい日々のお願い事が積もっています。
次に、キャッシュレスの時流が来ていること。
これは、ご存知のように、〇〇 Pay が2018年あたりから世の中に出回るようになり、日本全体の空気感として、現金払いにこだわる人が減ってきています。
その流れにのって、入院にまつわる決済もできるだけ、キャッシュレスにできたらと考えていました。
最後に、サービスレベルの部分です。
テレビカードは2つの課題があって、金額を変えられないことと内税であること。この2つの制約により提供できるサービスの幅に制限がありました。
キャッシュレス、Wi-Fiなど患者様の生活が大きく変化する中で、提供サービスに応じた値段設定というのは大きな課題でした。
ー それが、PERS Payの立ち上げにつながるのですね。PERS Payについてお聞かせいただけないでしょうか。
いまお話した3つの変化・流れに対して、立ち上げたサービスが「PERS Pay」です。
テレビカードからPERS Payになることでの大きな変化は、以下の3つです。
患者様の決済が後払いになること
入院時にお申し込みいただき、後日クレジットカード引き落としか、コンビニ払いによって、でご決済いただけるため、院内で現金を使う機会の削減につながります。
病棟スタッフ様がテレビカードにまつわる業務を行わなくてよくなること
テレビカードを販売機に買いに行くことやテレビカードを買うための現金の管理をするなどの業務がなくなります。
入院時に患者様ご自身でお申し込みいただきます。
医療機関様ごとに、サービス内容に変えられること
Wi-Fiの利用など、生活スタイルの変化によって医療機関様も提供するサービスを拡充していきたいと考えられています。
それに応えられる決済方法として、PERS Payではサービスごとに料金プランを設定できます。
現状、弊社パースジャパンが提供している患者様向けのサービスの内容については、Wi-Fiの追加などにとどまっておりますが、決済方法を変えることによって、今後の変化に柔軟に対応できる形をとり、医療機関様、患者様のメリットを増やせたらと考えています。
ー お話を伺っていると、PERS Payは今のサービスの支払いだけには留まらないようにもお見受けします。将来の構想はございますか?
PERS Payは、現状の患者様の決済方法をテレビカードからキャッシュレスにするというはあくまで改革の第一歩だと考えています。
将来的には、PERS Payを軸にしながら、デジタルの力を活用し、あらゆる病院サービスのトータルパートナーになるというビジョンを掲げております。
ー 弊社として伺いたいのですが…PERS Payとポケさぽのサービス連携について期待すところはどのようなところでしょうか。
※PERS Payとポケさぽの連携については、こちらから
PERS Payとポケさぽを同時導入いただくと、医療機関様には以下のメリットがあります。
ポケさぽの初期導入費がお得になること
PERS Payに関する説明を、ポケさぽ上で実施できること
PERS Payへの申込口をポケさぽ上にも設置できること
患者様がポケさぽを通じてPERS Payを理解し、申し込みしやすい導線をポケさぽ上に作ることで、パースジャパンとしては患者様への説明等の医療機関様の負担軽減、病院でのPERS Pay申込数向上につながればと考えています。
ー 最後に、この記事を読まれている医療機関様の方々にメッセージはございますか?
PERS Payについては、今後も継続的なUPDATEを行っていきます。皆様の期待を超えるようなシステムにして参りますので、楽しみにしていただければと思います。
また、オペリ様をはじめとしたパートナー企業様との連携も更に進化させ、床頭台、病室まわりに限らず、病院様、患者様にとって、利便性の高いサービスを展開していきたいと考えております。
お困りごとがあれば、弊社までご相談ください。
ー 今日は、ワクワクするお話を聞かせていただき、ありがとうございました。