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病院の患者向け説明動画を作成する際に重要な3つのこと

こんにちは、オペリブログにアクセスいただき、ありがとうございます。

オペリブログでは、医療機関の組織運営や業務改善にまつわるトピックを発信していきます。


前回のブログ「病院の患者向け説明動画の「ナレーション」で大切な3つのこと」に続き、今回は、動画全体の話である「病院の患者向け説明動画を作成する際に重要な3つのこと」についてご紹介します。


弊社のサービス「ポケさぽ」では、動画とメッセージを組み合わせて、患者説明を半自動化するサービスを提供しています。

患者説明に動画とメッセージを利用することで、業務のタスクシフト/シェアしつつ、患者さんの満足度を高めることができます。


今回は、多くの患者向け説明動画をはじめとするコンテンツ作成を担当するスタッフに、「病院の患者向け説明動画を作成する際に重要な3つのこと」を訊きました。

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病院の患者向け説明動画を作成する際に重要な3つのこと

病院の患者向け説明動画を作成する際に重要な3つのことについて、先に結論をお伝えすると、以下の3つにまとめられます。

  1. 散らばっている情報を整理し、情報を再構成する

  2. 細かい情報は紙やPDF、ナレーションで補足し、動画自体はシンプルにする

  3. 患者さんに行動を起こしてもらうお願いには、理由を添える

重要な3つのことについて、それぞれ深ぼっていきます。



大前提:患者さんが理解できてアクションいただける動画作り


気をつけていること3つをお話する前に、大きな前提について共有します。

病院から説明したい内容と、患者さんが理解できる内容には、大きな差があります。なぜなら「置かれている立場が違う」からです。


患者さんに寄り添う

病院のスタッフは

  • そもそも医療に関する知識を持ち合わせている

  • 病院のルール・暗黙知を知っている

  • 繰り返し説明をしている

という状況です。


一方、患者さんは

  • 検査や入院について、経験が少ない・無い

  • 病院に関するルールや決まりについて、初めて知ることばかり

  • そもそも知識や経験がないので、理解がするのに労力がかかる

この差を埋めていくのが、患者向け説明動画の役割です。


患者さんが理解するのに労力がかかる状況を、1段1段理解度を上げながら、病院のルールや決まりをご理解いただき、最終的には病院がお願いする「アクション」に気持ちよくご協力いただくのが、大切です。


これを前提に置きつつ、患者説明動画を作成する上で気をつけていることをお伝えします。



散らばっている情報を整理し、情報を再構成する


患者向け説明動画を作成するにあたって、一番労力がかかるのは、病院中に散らばった情報を整理し、情報の流れを再構成することです。


散らばっている情報を整理し、情報を再構成する

現在、病院では、

  • 広報誌

  • 紙での説明

  • ホームページ

  • 口頭伝達

  • 掲示板

など、あらゆる媒体で患者さんに情報を伝達しています。


医療者が患者さんに伝えている内容を動画でお伝えする際に、病院のみなさんにヒアリングすると、多くの場合、情報は媒体を横断しています。その理由として、各部署や委員会が高度な専門性をもって病院運営をしている裏返しでもあります。それがゆえに、患者の理解度と関係のない資料構成になってしまうことが少なくありません。


患者向けの説明動画として、患者さんの理解度を1段1段あげながらアクションしていただくことを目的とするには、

  • 動画の目的に応じて

  • 動画に盛り込む内容を院内からかき集め

  • 情報の取捨選択を行い

  • 知識・経験のない方でもスムーズに理解できる順序に情報を並び替える

必要があります。



細かい情報は紙やPDF、ナレーションで補足し、動画自体はシンプルにする


患者さんの理解度をあげるために、効率の良い手段は動画です。


動画は、以下の点で優れています。

  • 説明のクオリティーを標準化できる

  • 図や写真を用いて、見る方が想像できる

  • 映像にナレーションを乗せることができる

  • 繰り返し見ることができる


ただ、病院からの説明において、患者の理解度向上を最大化させるためには、動画のみに完結しないことも重要です。


具体的には、

  • 書類

  • PDF

  • ウェブサイト

  • 病院内の運用(動画前後のスタッフによるコミュニケーション)

を組み合わせる必要があります。


動画だけで完結しないという意味には、

  • 外来で配られる説明同意書

  • アメニティーなどの申込書

  • 詳細な指示書や検査/入院時間・場所

など、個別事象を動画に盛り込めないことという背景もあります。


捺印

患者さんが手元の動画を見ながら、手元資料と照らし合わせやすい動画・振り返りやすいPDFを考慮して、弊社では患者向け説明動画を作成しています。


また、患者向け説明動画を作成する際は、

  • 細かい情報はできるだけ省く

  • 動画内の「絵」は、シンプルにする

  • どうしても伝えたい細かい情報はナレーションに乗せる

という点に気をつけています。


ナレーションという音声情報に加えて、紙やPDFを活用することで、より伝えたい内容についての理解が深まります。



患者さんに行動を起こしてもらうお願いには、理由を添える


3つ目の気をつけていることとして、「行動を起こしてもらうお願いには、理由を添える」というのがあります。


入院案内の動画を作成していると、患者さんにお願いすることは、最低でも10個はあります。

お願いする数が多いからといって、箇条書きに

  • あれをやってほしい

  • これをもってきてほしい

  • それはやらないでほしい

と書いても、患者さんは納得できず、結果的に病院側のルールや決まりに則さない形で来院されてしまうこともあるのではないでしょうか。


そのため、お願いする際は、どうしてそういうお願いをしているのか理由を添えるようにしています。


病院としては、当たり前であったり暗黙知になっているルールも、言語化して伝えることが大切です。


1例として、入院における履物のお願いの「絵」を共有します。


院における履物のお願いの「絵」を共有する例

「入院の際は、スリッパはやめてください」とお伝えするのではなく、「転倒の予防のためにも、靴でいらしてください」と伝えることが大切です。



まとめ


いかがでしたでしょうか。

改めて、病院の患者向け説明動画を作成する際に重要な3つのことをまとめると、

  1. 散らばっている情報を整理し、情報を再構成する

  2. 細かい情報はナレーションや紙やPDF、ナレーションで補足し、動画自体はシンプルにする

  3. 患者さんに行動を起こしてもらうお願いには、理由を添える

です。


最後に宣伝になってしまうのですが、、、

弊社コンテンツ担当スタッフに話を訊くと、ブログではお伝えできない動画作成のコツがまだまだたくさんあります。


お知りになりたい方は、ぜひ、弊社までお問い合わせください。


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